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11/5(木)モニロケ785木曜日「くさつ歴史こぼれ話」ゲスト 草津宿本陣と草津宿街道交流館の館長 八杉淳さん「江戸時代の旅 その4」

11/5(木)モニロケ785木曜日は高橋さゆりと金田まりこが担当しました。
毎月第1木曜10時台の「くさつ歴史こぼれ話」の時間には
草津宿本陣と草津宿街道交流館の館長 八杉淳さんにお越しいただきました。
今回は「江戸時代の旅 その4」として前回の続きからお話をおうかがいしました。
誰もが信仰の旅に出られるようになった江戸時代ですが、高額な費用がかかります。
そこで村人は「講」という仕組みを作って、みんなでお金を積み立てました。
たとえば…お伊勢さんにお参りするための「伊勢講」を10軒で作って毎年お金を積立て、お正月にくじを引いて2人が選ばれお伊勢参りに出かけます。みんなの代わりに参ることを代参と言って村人のためにお札やお守りをもらって帰ります。これを5年間くり返すと全員が行けることになります。
お伊勢参りの道中で風景を見たり美味しいものを食べたりして旅を楽しみます。ただしみんなのお金で行く旅なので、行ってきたというあかしにお土産を買って帰ります。
旅の費用は1日400~500文くらいかかり、庶民の間で流通していた1文銭だと400~500枚が必要になります。持ち歩くのが大変なので金や銀の小さな粒のお金をもって旅に出ます。道中の旅籠(はたご)や茶店、大きな町にある両替屋などで銭に両替をしながら旅をします。
お店によってレートが違うので次に旅する村人のためにお得な両替情報を書き留めます。
もし道中お金が足らなくなったら、村に手紙を送り飛脚を使って旅先へお金を送ってもらいます。この飛脚でお金を送るという仕組みは秩序がしっかり守られていて途中でお金が無くなることはないので、旅人は安心して旅を続けることができました。
ただ金や銀の小さなお金は盗られないように着物の衿や胴巻きに入れて、夜は体に巻きつけて眠ったようです。旅籠では相部屋なので比較的安全な部屋の奥に場所を取るために、なるべく早く次の宿に着くようにしていました。このあたりの旅の知恵は江戸時代に出版された「旅行用心集」に書かれています。
お金を何に使ったかとか何処を見てきた方がいいということを日記に細かく書いて、次の村人はいろいろな情報を持って旅立てました。
江戸時代の庶民はお金が無いなりに工夫して助け合って旅を楽しんだことがわかります。
「くさつ歴史こぼれ話」次回は12月3日(木)にお送りする予定です。どうぞお楽しみに…

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