7/29(木)モニロケ785は高橋さゆりと北村美和がお送りしました。
第5木曜日10時台は「歴史のなぞ」
栗東市小槻大社宮司の宇野日出生さんにお越しいただきました。
今回は「神様と女性とのかかわり」について滋賀県内の3つの神社の事例をあげてお話をおうかがいしました。
1.京都へ抜ける途中越え手前にある還来(もどろき)神社
藤原旅子(たびこ)が神さまとしてまつられています。この地は桓武天皇のお妃であった藤原旅子が生まれ育った場所であり「自分の死後は京からそこへ戻してください」という旅子の願いで建てられた神社が還来神社だと伝わります。還来(もどろき)とは無事に戻ってくるという意味であることから昭和の時代に太平洋戦争が始まると「戦地に行った人が無事に戻ってこられますように…」とお参りする人が絶えず、江若鉄道の和邇駅から神社まで数キロの道のりが参拝客で数珠つなぎになったほどでした。
2.同じく京都へ抜ける山中越え近くの樹下(じゅげ)神社
この神社は昔女性を神様に生けにえとして献上していたという一夜官女の伝説が残されています。現在はその流れをくむお祭りがあって未婚の女性が頭の上の板に神さまへのお供えものをいっぱい乗せて運ぶ夜の神事が行われます。
女性が頭にものを乗せて運ぶ頭上運搬の習慣は今の日本ではなくなりましたが、昔は腕力のない女性には重心のバランスが取れる運搬方法でした。京都の大原女(おおはらめ)がよく知られています。ただ長年にわたって材木などを頭上運搬していると頭蓋骨がへこみ健康には良くないようです。
3.栗東市の85歳の巫女(みこ)さん
大野神社(嵐ファンに有名な)あたりの神社で85歳の今も現役で活動されています。25歳~85歳までの60年間病気1つすることもなく赤い袴をはいて巫女神楽(みこかぐら)という舞ををされ、お祭りの重要な部分を果たされています。暑い夏に煮えたぎる釜の前で舞をすることもある大変なお仕事ですが「神様の仕事をさせてもらうことで逆に神様に助けていただける」という気持ちで勤めておられるそうです。滋賀県で一番高齢で活躍されている巫女さんは身近なところにおられます。
「歴史のなぞ」次回は9月第5週の9/30(木)にお送りする予定です。どうぞお楽しみに…