3/30(木)モニロケ785は高橋さゆりと北村美和でお送りしました。
第5木曜日10時台は「歴史のなぞ」
栗東市小槻大社と草津市小汐井神社の宮司を務められる宇野日出生さんにお話をお伺いしています。
風流踊「近江湖南のサンヤレ踊り」とは
今回は昨年11/30にユネスコ無形文化遺産に登録された全国各地の風流踊(ふりゅうおどり)41件の中から「近江湖南のサンヤレ踊り」についてお話いただきました。
風流踊は華やかで人目をひく「風流」の精神を表現しています。衣装や持ち物などに趣向を凝らし歌や笛,太鼓,鉦(かね)などの囃子(はやし)に合わせてにぎやかに踊る民俗芸能です。
「近江湖南のサンヤレ踊り」は草津市の矢倉,下笠,片岡,長束,志那,吉田,志那中の7地域に伝わる「サンヤレ踊り」と、宇野先生が宮司を務められる栗東市小槻大社の「小杖(おづえ)祭り」の合わせて8か所あります。
現代に至るまで素晴らしい民俗芸能を残していることで以前から国の重要無形民俗文化財に指定されており、今回はユネスコ無形文化遺産登録となりました。
踊りやお祭りから知る文化や歴史
お祭は子どもが主役のことが多く、それは「子どもには神が宿る」という信仰的なものから来ています。
お化粧をした子どもたちがあでやかな装束を身に着けて踊るのは可愛らしく人目をひきます。青年になると囃子や楽器など裏方に回ります。
踊りには「災いをよける、死者の供養、豊作祈願,雨ごい」など幸せな暮らしへの願いが込められていて、お祭が日本の農耕社会の中で根付いてきた意味や日本人が大切に伝えてきた文化を知るのにいい機会となります。
むかし盆や正月とお祭の時しかごちそうが食べられず人々がお祭を本当に楽しみにしていた時代から、暮らしが豊かになり生活習慣が大きく変化してお祭に対する見方や価値観も変わり、それが民俗芸能の衰退につながるところもあります。
しかし今回ユネスコ無形文化遺産に登録されたことでお祭を通して地域の歴史を知り先人の歩んできた道を新たに認識することができます。
お祭は見ればわかる良い歴史資料ですが、主催する側としてお祭と関わると取り組み方や感じ方がまた違うものになります。
日本人が守り伝えてきたものや段取りの大切さを知り、道具に触れ稽古を重ねて多くのことを学ぶ…これがお祭の求められているところです。
今年草津のサンヤレ踊りは5/3(水)市内の各神社で、栗東小槻大社の小杖祭りは5/5(金)に行われます。ぜひ一度ご覧ください。
♪小汐井神社情報♪
現在草津駅のコンコースでは絵馬に想いを書くコーナーが4/21(金)まで作られています。
想いを託された絵馬は宇野先生が宮司を務められる小汐井神社に奉納して炊き上げます。
「歴史のなぞ」次回は6月第5週の6/29(木)10時台にお送りする予定です。どうぞお楽しみに…