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11/30(木)モニロケ785「歴史のなぞ」ゲスト 宇野日出生さん「人生儀礼」について

11/30(木)モニロケ785は高橋さゆりがお送りしました。
第5木曜日10時台は「歴史のなぞ」
栗東市小槻大社と草津市小汐井神社の宮司を務められる宇野日出生さんにお話をお伺いしています。

今回は人生の節目で行われる「人生儀礼」についてお話いただきました。
まず一番初めの人生儀礼は「初宮詣(まいり)」です。
生まれて1か月ほどの赤ちゃんと両親や祖父母が集まり神社でご祈祷をしてもらいます。
医学的な知識のなかった時代に、1か月くらいたった赤ちゃんはこの先も無事に育つだろうと考えて、その土地の神様にお詣りするようになったことが初宮詣の発端です。

というのは昔から「産後の肥立ちが悪い」という言葉があって(今は死語となっていますが)栄養事情が悪かったり出産年齢が若すぎたりして出産と同時に赤ちゃんも母親も亡くなる場合が少なくなかったので、母子ともに1か月無事過ごせたことが一つの目安となりました。

次に「食い初め」があります。生後100日の赤ちゃんが無事成長したことを祝い、一生食べることに困らないようにとの願いを込めて食べる真似をさせる儀式です。

それから「七五三詣」と続きます。3歳 5歳 7歳と子どもの節目ごとに成長を祝い、神さまにお参りしてご祈祷をしてもらう行事です。
子どもの死亡率が高かった昔では、無事な成長を喜び神さまに感謝してお祝いをするという七五三が今よりもはるかに深い意味があります。

そして年を重ねると「厄年祓(はらい)」を行います。40代50代60代と年を取るにつれて体に変調をきたすようになります。
ご祈祷をすることで気持ちの上で晴れ晴れして健康につながっていくのであればご祈祷の意味があります。

病気になれば今はすぐ病院に行きますが、医学の知識がない昔は神社やお寺でご祈祷(加持祈祷)をしました。
その時代は心のすがる大きなものが神や仏であり、神社やお寺の必要性がありました。

現代は死ぬ時にどれだけのことをしようか…という自身の気持ちの持ち方に宗教が大きな役割を果たします。
年相応に感性が生まれてきますが、人生儀礼と相まって人間は長い間歴史を刻んできたのです…と語られました。

「歴史のなぞ」次回は来年2/29(木)の10時台にお送りする予定です。どうぞお楽しみに…

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